<東都大学野球> 祝! 拓殖大学1部昇格!!

2013年6月19日

9回表2アウト。代打で登場した専修大学1年生・伊與田選手が振り抜いた打球。スタンドインするかと思われた大飛球を、拓殖大学ライト・村岡選手がフェンスに脚を掛け好捕。その瞬間、創部以来初となる拓殖大学の1部昇格が決定しました……。

本日、神宮球場で行なわれた東都大学野球の1部・2部入替え戦。専修大学が先勝するも、昨日の第二戦を拓殖大学が勝利し、一勝一敗。運命の最終戦は多くの大学野球ファンとOBが集まった、熱気高まる雰囲気の中、行なわれました。

拓殖大学は1回戦の雪辱を晴らすべく、左のエース・尾松投手がマウンドに。対する専修大学は池田投手が先発。どちらも好投手なだけに、1点が勝敗を分ける投手戦が予想されます。

    

先攻は専修大学。1回表、拓殖大学・尾松投手の初球を、専修大学1番・高崎選手がレフト前へクリーンヒット。2番・市原選手は犠打で送りますが、後続が倒れ、得点に結び付けられません。その裏、拓殖大学も負けじと1番・井田選手が池田選手の初球をライト前に運びます。2番・村岡選手はショートゴロに倒れますが、この間に井田選手は2塁へ進塁。先制のチャンスを掴みます。3番・吉池選手はファーストライナーに倒れ、2アウトとなるも、続く4番・高橋選手の打席。ここがこの試合の勝敗を分ける場面となります。

高橋選手は内角のボールを引っ張り、三塁線のゴロとなりますが、これを専修大学永濱選手が後逸。レフトに転々と転がる打球をよそに、2塁ランナーの井田選手は一気に本塁を落とし入れ、拓殖大学が先制点を奪取。逆に守備の綻びから大きな1点を与えてしまった池田投手は、続く5番・北條選手と対決。昨日の第二戦、主将の責任を逆転3ランホームランで果たした北條選手はこの日も好調。池田投手から右中間を破るタイムリーヒットを放ちます。3塁を狙った北條選手は、惜しくも3塁ベース手前でタッチアウトと成りますが、1塁ランナー・高橋選手が一足先にホームイン。貴重な2点目を奪います。

    

    

1回から動いた今日の試合でしたが、2回以降は両チームとも要所で一本が出ずゼロ行進。しかしながら圧巻だったのは3回より先発の尾松投手に代わってマウンドに立った拓殖大学・福永投手。3回以降、打者21人をノーヒットと四死球を与えず無得点に抑えた80球を熱投しました。9回裏、最後のバッターとなる代打の伊與田選手が弾いたホームラン性の当たりをライト・村岡選手が好捕すると、1塁ベンチは歓喜の嵐。この瞬間、拓殖大学が創部以来初となる1部昇格を決めました。

    

    

見事、初の1部昇格を果たした拓殖大学。試合後、内田監督は「選手達が良く頑張った」と賞賛し、粘り強い野球が出来た要因を「故障者もいるし、(プロも注目するエースの)石橋もまだピッチング練習はできていない。しかしそれがチームに危機感を与え、練習に励むことが出来た」と前向きなコメント。

この秋、名将・内田監督の下、日本の「勝ち色」である藍色を纏った拓殖大学が1部リーグ戦でどのような試合を見せてくれるのか楽しみです。

ミニミニは来たる秋季リーグ戦も大学球児たちを応援します!

    

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